演劇研究:劇団パッセ 第一回旗揚げ公演『誤解』

05/27/2019, 01:07 AM

私は、芝居を観ている最中に考え事をしたり、大事なセリフを聞き逃したりして、芝居に置いてかれることが多々ある。だが、この芝居は違った。

劇団パッセは、粕谷麻葵さんが立ち上げた劇団で、第一回旗揚げ公演がアルベール・カミュ原作の『誤解』だ。

粕谷さんとは、ストーリーゲートでご一緒してから20年近くお世話になっている大先輩、大輪茂男さんの紹介で知り合った。
粕谷さんにはモデルやドラマ出演の仕事をお願いするだけでなく、自主制作の映像作品に出演してもらったり、私の写真グループ展でポートレートのモデルをしていただいたり、今回は大輪茂男さんが演出ということもあり、協力しない訳にいかない。

本番約2カ月前の4月1日に本読み&役者顔合わせに呼んでいただいたときには、すでにパンフレットができていて、協力に会社の名前が入っていました(笑)

そこで私のように芝居に置いてかれがちな人のために、あらすじがわかるような動画を作りましょうと提案してできたのがこちらです。

さすがにあらすじ全部は出せませんでしたが、、、作家カミュのことや作品の雰囲気、わかりやすくないというか深~いお話であることも伝わったのではないかと思う。

集客は大丈夫かなーと少し心配していましたが、5回の公演でしたが、関係者の尽力により毎回ほぼ満席だったそうです。

小さな芝居小屋は、役者さんとの距離が近く、緊張感がある。そのよい緊張感が芝居に向かわせるというか集中させるのだ。

一方、役者さんはというと、目の前にお客さんがいる訳で、そのなかには当然お友達や親族もいるのですが、、、もちろん照れる訳でもなく、セリフを忘れることなく、マイクもなく地声で、、、本当に凄いなと思う。

やはりわかりやすい話ではなかったけれど、ベテラン2人に若手3人は劣らず迫力の演技だったし、5人の役者の持ち味を引き出す大輪さんの演出はさすがでした。

久しぶりに演劇空間の良質なエンターテイメントの空気を味わうことができました。

<写真は大輪茂男さんから提供いただきました>

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